MENU

鳩の撃退法

  • URLをコピーしました!

鳩の撃退法

佐藤 正午 著

上、下巻

藤原竜也主演で映画化もされたサスペンス小説で、映画を見て印象に残ったので、Audibleで読んで(聴いて)良かったので紹介します。

面白いのが主人公が小説家で、周りで起こった出来事をもとに推測、想像して、脚色して小説としたのがこの小説という形式となっていることです。

主人公の津田伸一がとってもダメ男なのが面白いです。元は賞を取った小説家なのに、お金と女性にだらしない姿が笑えます。

物語は行きつけのコーヒーショップで幸地秀吉にあって話をしたところから始まり、秀吉一家の失踪という事件を考察し、事件の真相を追っていくことで様々人と出会い、その中で小説として秀吉一家の失踪の真相を書いていくことになります。

小説の題名になっている鳩はお金に関連しており、津田もお金に関する騒動に巻き込まれるのもこの小説の主題の一つになっています。お金にだらしない津田がお金について真剣に悩んでいるのも気の毒ですが笑えるシーンです。

身の回りの普通の人と思っていた人が裏社会とつながりがあり、怖い人も出てきて津田がひどい目に会うこともあり、現実的な風景の描写と、裏社会の描写が錯綜して、不思議な読み心地があります。

例えば津田が送迎のアルバイトしていたデリバリーヘルスの女優倶楽部は働く女性たちのことが丁寧に描写され、秀吉の店であるバーは裏社会の人が出入りしていて、津田もそういった人と会って緊張している場面もあります。普段は見れない世界のことも丁寧に描かれ、小説の現実感に貢献していると思います。

本作は上下巻と長く、人間関係や心理描写など丁寧に描かれています。ちょっと冗長と思える部分もありますが、それもAudibleで聴くなら気にならないので大丈夫です。

映画も小説も見た後に不思議と心に残る感じがして、私にとって印象的な作品でした。

Audibleでぜひ楽しんでもらえればと思います。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次